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2014.9.6 「おけけが語る」
おけけ

盲導犬の事件やら何やら


犬
暫く山にこもっていた。色々な事が面倒だったからだ。
だが、昨今入って来る色々なニュースは、スマートフォンでチェックしていた。

色々な人間界の噂がスマートフォンに流れて来る中、特に俺の目を引いたのが「盲導犬が刺された」という事件だった。
皆口々に「そんな事をするヤツは許せない」とか、「近年稀に見る悪質な事件」と、心を痛めている様子だ。

人間というものは、人が殺されるよりも、動物が傷つけられる事に怒りを覚える。

ということは、昔から感じていた。不思議な事だ。

色々な所で色々な事件が起こっている。
戦争だって起こっているのだ。大量に血が流されている。原発も爆発している。
だが、人々は盲導犬を刺した犯人を一番の悪のように感じているようにさえ見えて来る。
 
俺はその件に関しては、正直まだなにも判断出来ないと感じている。記事を見てみよう。

さいたま市の全盲の男性(61)が連れていた盲導犬が先月、何者かに刺され、けがをする事件があったことが分かった。男性が仕事先に向かう電車内で被害に遭った可能性が高いとされるが、訓練された盲導犬のため事件当時もほえるのを我慢したとみられる。県警武南署は悪質だとして器物損壊容疑で捜査している。

 刺された盲導犬はラブラドルレトリバーの雄で9歳の「オスカー」。同署によると、右の腰付近を先のとがったもので数カ所刺されたとみられる。

 男性は7月28日午前11時ごろ、さいたま市の自宅を出てJR浦和駅から電車に乗り、東川口駅(埼玉県川口市)で下車。同駅近くのコンビニエンスストアに寄って仕事先に到着した際、同僚がオスカーの着ていたシャツに血が付いているのを見つけた。シャツには穴は開いていなかったという。

 コンビニの防犯カメラには血の付いたシャツを着たオスカーが映っており、同署は電車内で刺された可能性が高いとみている。

この記事を見た所、何が起こったかは全くわからない。それ以上を調べてみても、状況を確信出来る記事は見当たらなかった。
現段階の情報からは、あらゆる可能性があるはずだ。

しかし、聞こえて来る声は罪の無い動物を傷つけるのは許せない。という類いの声が多い。もしくは、そういう類いの発想をする人間が多く声を上げている。ということもあるだろう。

不思議な事だ。
俺がこう感じるのは、俺が妖怪だからだろうか?

人間は動物を食べる。生きるために必要だからだという。
一方で、動物を傷つける事を嫌う。罪の無い者を殺生してはいけないからだという。
そして、同族達が戦争で殺し合っている。何よりも自分たちの住む場所を壊す恐れのある原発が爆発し、今も甚大な被害をまき散らしている。

この盲導犬が刺された可能性のある事件が人々に与えた衝撃は、その事件の規模では計れない程大きい。
本来は飼い主と犬と、もし加害者がいるならその加害者の間の問題であるはずだが。。

俺のような三文妖怪にこんな事を言う資格はないのかもしれない。
だが、ここ最近感じている事を言わせてもらうと、

自分自身の影響のある範囲で、それぞれが努力するべきだ

という事だ。

少なくとも、断片的な情報だけを持ち上げて議論するだけでは、物事は良い方向へ進まない。
自らの責任を全うし、他人に優しく生きられるように努力する。
それが出来ていれば、起こらくてもよい事件は沢山あるはずだ。

いるかもわからない犯人に腹を立てるのも良いだろう。それを人と意見を交わし合う事も悪い事ではない。
だが、自分はどれだけ正しく生きているのか?それが一番大事な事ではないだろうか。

俺は久しぶりに毛を抜き、街を歩く人々の衣服にくっつけたい気分になった。

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